医薬品製造所の査察は医薬品の品質保証において重要な項目であり、PIC/Sでは添加剤や資材にも求められています。
目的とポイントを簡単に記載しました。
・査察(監査)の目的とポイント
監査、査察、視察、見学の言葉の違い
監査:監査をする人が権限を持っています。その場で改善などの指摘もできます。
査察:査察をする人は最終の判断する権限を持っていません。FDAは査察です。
視察:状況を見極めることです。
見学:単に見て回ることです。
海外製造所に監査や査察をしたいと依頼するとなかなか受けて貰えません。
そんな時は、視察あるいは見学したいと伝え、できたら関係する書類を見させて欲しいとお願いすると受けて貰える場合があります。
目的は何か?
・FDAの査察をクリアーするための実態確認
・GQP/GMPのレギュレーションの対応(GMP適合を確認している)
・製造所の品質向上
・製品回収などの品質問題のリスク評価
限られたリソース活用なので目的を明確にして、場合によっては実査だけでなく、
アンケート調査や受け入れ実績なども活用して、総合的に評価することも重要です。
リスクの観点で
一番の問題は、健康被害を与えることです。品質問題で健康被害あるいは有効性を示さないリスクもあります。
製品回収は卸、医療機関、患者様にも大きな影響を与えることですので、避けなければなりません。
・表示ミス
・認めらえた以外の不純物、微生物、異種品混入
・安定性に問題
・製造販売承認書記載事項との齟齬
これらに絞って確認をします。
Plant tour 時の査察ポイント
リソースは限られています。レギュレーションからの要求事項もますます高まっています。
薬事法の精神「国民の健康維持・向上」に向けて、どのように上手く運用していくかだと思います。