使う言葉によって、相手/周りの気持ちが変わる  対人関係療法で人との関係を良くする

米国でクラーマン博士らによって開発された対人関係療法(IPT)は、
アメリカ精神医学会の治療ガイドラインでもうつ病に対する有効な治療法として位置づけられるなど、
認知行動療法と双璧をなす短期精神療法として知られています。
うつ病のほか、摂食障害にも長期的な効果を及ぼすことが確かめられています。
コミュニケーションのパターンなどに注目することによって、対人関係全般が改善することも期待されます。

つまり、鬱や摂食障害は対人との関係で起きている場合が多いそうです。
その対人との関係がギクシャクしているために起きているのであれば、
その関係を上手く修復することで、鬱も回復するとのことです。

同じ内容でも、相手に対しての言い方で損をしたり、誤解を受けやすい場合があります。
それと上手く伝える方法をロールプレイで練習して、実際に使ってみます。
それをカウンセリングしながら、人との具体的な接し方(話かける言葉など)を学びます。

この方法は一般的にも十分活用できます。
苦手な相手に使う言葉を気にしながら、温かい言葉を選んで使うと、相手の自分への対応が優しくなります。

本(「読む・書く・話すを一瞬でモノにする技術;斎藤孝著」)より;
あるジャニーズの若いグループのタレントの意見が食い違い、取っ組み合いのケンカをしてしていて、
そこに、ジャニーズの喜田川社長が通りかかり、一声かけた。
「Youたち仕事のことでケンカするなんて、かっこいいね」
この言葉でその場の雰囲気が変わった。
Youはすでに複数なのに、”たち”をつけて個人意識とグループ意識を共存させるという独自のニュアンスを伝えている。
さらに、ケンカをしたという表面的なことではなく、「仕事のことでケンカした」といって、
ケンカの原因、ケンカの大木を見て取った。つまり、仕事のことで熱くなっていると彼らを褒めた。

人の付き合い方は難しいです。
一番よいのは、その人を嫌いにならないこと。
苦手な場合は、その人の個性だと思うこと。
自分が嫌いだと思うと、嫌いのオーラが出て、相手も自分のことを嫌いになる確率が高くなります。
自分が相手を好きだと、自然と好きなオーラを出していて、それが相手にも伝わり相手が自分に好感を持ってくれる確率が高くなります。

苦手な人が多い場合は、自分はまだまだ人との付き合い方が未熟だと思うことも一つの考え方です。

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