「なぜ自信が持てないのか」 根本橘夫著 ”自信は自分を信じること”
次のようなことが当てはまる人の心の底には、自己無価値感が潜んでいる。
・真面目に努力しているのに、充実感がない
・周囲の目を気にして、無理に頑張ってしまう。
・自分より他の人が喜ぶことを優先してしまう。
・いつでも人と比較してしまう。
・何をやりたいのかが本当はわからない。
・いつでも何かを心配している。
・自分を傷つけるような行動をしてしまう。
・人生は生きるに値するか疑問に思う。
心理的問題を持つ人や人間関係でつまづく人の心を探って行くと、自分が無力であり、無価値であるという感覚に突き当たることが多い。
自己価値感形成
1)人との交流によるもの
愛されること、尊重されること、受容されること。こうした体験が自己価値感を高める。
2)自分の力の拡大の自覚
身体が大きくなること、身体が魅力になること、能力が高まること、何事かをやり遂げること、成功した体験、競争で勝つこと。
こ うしたことが自信をもたらし、自己価値感を高める。
3)他者から寄せられる評価
注目されること、賞賛されること、尊敬されること、憧れの目でみられること。
こうしたことはいくつになっても嬉しいことであり、自己価値感の高揚をもたらす。
「存在への自信」、「能力への自信」が必要
自己価値感人間は、自分そのものへの信頼がある。
自己無価値感人間 自己価値感人間
優柔不断 決断力がある
傷付きやすい 傷つきにくい
歪めて見る あるがまま見る
すべきだからする したいからする
苦しいどりょくしかできない 楽しい努力ができる
人の目が気になる 自分は自分
疎んじられる人 愛される人
過度に気を遣うタイプ
攻撃的なタイプ
無関心を装うタイプ
かりそめを生きる 現実を生きる
後悔の人生 自分の人生(肯定)
3つの基本的な条件
1)自分が安全に守られているという感覚が与えられてること
2)自分と外界とがフィットしていると感覚、すなわち適合感を持てること
3)自分がこの世で歓迎されいていること
青年期までに発達する自己価値感
1)達成の喜びを体験する
2)人のために役立つこと
3)仕事を持つ
生後4か月の赤ちゃんを二群に分け、半数には赤ん坊が微笑んだときに実験者が微笑み返し、
残りの半数にはそうした反応をしませんでした。
すると、微笑み返された赤ん坊はよく微笑むようになり、そうでない赤ん坊には変化は見られませんでした。
親と子の不幸な関係
1)十分な安心を与えられないこと。
2)不適合感を与えてしまうこと ⇒無理にしようとする。
3)歓迎されている実感を与えられないこと。 ⇒一緒に楽しまずに、注意をする。
自己無価値感をもたらす養育環境
・多忙さと生活の厳しさ
・未熟な親
・不仲な親
・暴力的な父と耐える母
・要求が高すぎる親
・完璧であろうとする親
・ダブルバインド(二重拘束)の親
・過度の願望を託す親
・自己無価値感の強い親
・子どもを無力化する過保護、過干渉な親
・論理や特権で丸め込む親
・虐待される子ども
・遺伝的な素質
自己価値感が低い日本の子ども
2002年日本青少年研究所の日米中三カ国の高校性調査で
「私は他の人に劣らず価値ある人間である」の項目で
「よく当てはまる」「まあ当てはまる」と回答した比率は、
日本37.6%、米国89.3%、中国96.4%で、
「自分はダメな人間だと思うことがある」という項目で、
「当てはまる」を選択した比率は、
日本73.0%、米国48.3%、中国36.9%
自己価値感を得る技術
・自分の良いところを見る
・ほめ言葉を素直に受け取る
・自己暗示をかける
感想;
自分を信じるには、自分の良いところを見る。
自分を信じる決意をする。
そして自分に暗示をかけることなのでしょう。
自信を持っていると、さまざまなことにも挑戦し、失敗があってもいつか得て行くのでしょう。
「自分は今のままで価値がある」と信じることから始まるように思います。