障がい者の人と接する ちょっとした声かけがバリヤフリーに
年末に赤羽駅で埼京線ホームから宇都宮/高崎線ホームに乗り換えようと、ホームに上がるエスカレーターに向かいました。
下りエスカレーターに乗ろうとされていた、視覚障がいの方二人が数m先に見えました。
そうしたら、年配の女性の方が、「そこは下ってくるエスカレーター(乗れない)だから」のようなことを言って、
手を取って、上りのエスカレーターに引っ張って来られました。
ちょうど、私の前にお二人が上りエスカレーターに乗られました。
お二人の会話を聞いていると、ちょっと違和感を感じました。
お二人の様子を見ていると全盲のようです(白杖をついていても少しはわかる弱視の方もいらっしゃる)。
エスカレーターを上がるとやはりホームが目的先でなかったようなので声をかけました。
「どちらに行かれますか?」
「改札口(出口)に行きたい」と。
「南改札口でよいですか?」
「それでよいです」
お二人の前の方に私の右腕の上を貸し(右腕を前の方の左手に触れ)て、下りエスカレーターに乗りました。
乗る時に、「エスカレーターに乗ります」と、降りる時に、「エスカレーターを降ります」と説明しながら案内しました。
降りたら、「確か改札口に行く下りエスカレーターがあるはずだが」と。
赤羽駅構内から改札口に行くには短い階段があり、エスカレーターもあります。
そのエスカレーターに乗るのを間違えて、ホームへのエスカレーターの前に間違ってきたので、
近くの人がホームに上がるものだと勘違いして、上りエスカレーターに案内されたことがわかりました。
階段もありましたが、その短いエスカレーターに一緒に乗り、改札口に案内し、再度「南改札口です」と伝え、「ここが改札です」と。
スイカを出されて改札口を出られました。出られた後、見えないのに振り返って「ありがとうございました」と言われました。
言葉がなくても、自分の気持ちは満足感があるのですが、やはり感謝の言葉があると嬉しいものです。
前に、”朗読ボランティア”や”バリヤフリー推進”の集まりで説明書班にいたこともあったので、視覚障がい者のガイドの仕方は学んでいました。
また、朗読ボランティア仲間で、親しい視覚障がい者の方を誘って、熱海にある後楽園ホテルに一泊旅行をしたことがありました。
その方は女性の人がガイドされていましたが、男性なのでお風呂は私が一緒に入って案内しました。
このような体験があったので、どのように接したらよいかということもお話を聞いていました。
・視覚障がい者にとっては、白杖(はくじょう)が目なので、白杖を持っている右手は引っ張らない。
・急に手を引っぱらないで欲しい。先ずは声をかけて欲しい。
・電車に乗ったら、席が空いていれば座りたいので声をかけて貰えるとありがたい。
・階段とかの前には声をかけて説明し、そして少し足を止めるとかする。
こう言う体験をしてきたので、白杖を持っている人を見かけたら、その人が道を失っているかどうかを少し見るようにしています。
困っておられるのかと少しでも思ったら声をかけるようにしています。
3/4くらいの方は案内したことがあります。
・池袋の駅で、東武デパートの受付まで案内
・JR池袋駅構内から西武池袋駅の改札口まで案内
・ホームで電車に乗るのを案内
・電車の中で空いている席に案内 など
点字ブロックの上に駐輪されていたり、車が止まっていたりして、とても危険です。
駐車場では障がい者用のパーキングエリアに関係ない人が駐車しています。
米国では関係ない車は停まっていませんでした。
体験してきたので、声をかけることができます。
体験したことがないと、何とかしてあげたいと思っても声をかける勇気は出てこないでしょう。
義務教育の時に、障がい者の人がどのように生活されているか、接し方などを学ぶ機会があるとよいと思います。
そして、声をかける人がもっともっと増えれば、設備のバリアフリーが乏しくても社会がバリアフリーになると思います。