本の紹介&感想

「31歳で胃がんになったニュースキャスター 未来のことは未来の自分にまかせよう」 黒木奈々著

胃がんのステージVで腹腔鏡で胃を全摘し、その後抗癌剤治療を受けた。シスプラスチンという副作用の強い抗癌剤の治療も受けた。

小学校の時からアナウンサーになりたくて、そのためには上智大学(多くのアナウンサーが出ている)に入ることだと思い、
地元の進学校県立鶴丸高校に入った。そこで勉強し上智大学推薦入学を得た。
フランス語学科を選択した。大学1年生からフジのアナウンサー養成教室に参加した。
大学3年生の問いにはフランスのグルノーブル政治学院に留学した。

アナウンサーの試験を受けたがことごとく落ち、地方局の試験も受けた。
大阪の毎日放送のアナウンサー試験は落ちたが、記者の試験に受かった。
熊本の放送局のアナウンサーには受かったが、毎日方法には記者からアナウンサーに移れることもあるとのことで、毎日方法に入った。
「がん首取り」という仕事が大変だった。事件の写真を集める仕事で時間が限られていおり、場合によっては土下座して
頼んだこともあった。毎日放送を辞め、フリーでアナウンサーを目指そうと思い東京に出た。
「TBSニュースバード」のオーディションで合格して仕事を貰えた。
そしてついに「ワールドWaveトゥナイト」が改編されて始まる報道番組「国際報道2014」のメインキャスターを任されることになった。
その4か月後に胃がんとわかった。手術後復帰されましたが、2015年9月19日に亡くなられました。

感想;
人生はいろいろなことがあります。病気もその一つです。
人は病気になると「何で私が?」と思う人が多いです。
入院児と遊ぶボランティアをしていました。そこには白血病や小児がんで入院している子どもたちが多くいました。
自分が小さい時は白血病や小児がんになりませんでした。その時思ったのは、「何故自分はならなかったのだろう?」と。
38歳で胃がんになり胃を2/3切除しました。ですので、ああ、がんになったのかと。

何故?と質問しても答えはありません。
ロゴセラピーでは「人生が自分に問いかけてくる。それにYesと言ってそこで価値を創造していくか」と考えます。
マイナスと思われることが人生で多々あります。
それを受け入れて前を向いて生きて行くと、そのマイナスがあったから生み出せるものもあるように思います。

黒木さんは32歳で闘病末亡くなられました。
悔しかったと思います。遺族の方の悲しみもとても大きいです。
黒木さんが精一杯生きられたこと、アナウンサー目指して頑張ってそしてアナウンサーになれたこと、多くの方の心の中で生き続けると思います。


戻る