「難民高校生」 仁藤夢乃著
高校生のリアルを知って欲しくてこの本を出したそうです。
著者自身が中学生の時から“渋谷ギャル”生活を送り、高校を2年生で中退しました。
農業学校でのある人との出会いがきっかけで自分の生活を見つめ直すきっかけになりました。
社会でいろいろな活動をするには、自ら学ぶ必要があると考え、明治学院大学で学びましだ。
中学や高校の時、家庭、学校に自分の居場所がなく、渋谷に行くようになったがそこにも居場所がなかったが、同じような居場所がない仲間がいました。
最初は簡単なバイトをしているのが、少しずつ風俗のバイトをして少しでも収入の高い仕事に流れ、それとともに自分を見失って行く仲間を多くみました。
「たまげ大福ちゃ」
宮城県のお菓子“がんつき”で被災地を助ける活動が何かできないかと思い、がんつきの製造会社に連絡した。
大沼製菓だった。大沼製菓は震災後、製造ができなかったこともあり、倉庫にあったお菓子を被災者用の食用に提供していた。
大沼製菓と話し合い、そして女川高校にも声をかけ、一緒に商品開発に取り組んだ。女川高校には大沼製菓のお菓子が震災後に来ていたとの縁もあった。
利益の25%を被災地の復興に回すとのことで被災地に貢献する商品「たまげ大福ちゃ」が出来上がった。
大人にしてほしい3つのこと
1)個人として向き合う
大人が若者に個人として向き合う。先ずは相手のことを知る。
2)可能性を信じる
大人が若者の可能性を信じる。大人自身も自分の可能性を信じる。
3)姿勢を見せる
大人自身が頑張って、その姿を若者に見せる。
何かをしたいと思っている人へ―一歩を踏み出す3つのヒント―
1)出会いは創るものだ
「何かしたい」と思っている人は、まず、この人のために」何かしたいとか、「この人がいるから」やってみたいとか、
「この人だから」一緒にやりたいとか思える人との出会いつくることから始めて欲しい。
最初の一歩は勇気がいるけれど、その一歩がきっかけで新しい出会いが生まれ、そこから何か新しいアイデアや取り組みたいことが生まれる。
2)できる人が、できるときに、できることを
私だから出会うことができた人々がそこにいて、そのときはじめて「私だからできること」が生まれるのだ。
3)あなただからできること
「私“だから”できること」はいくらでもあると思っている。
10代のあなたへ
1)環境のせいにしない強さ
嫌なことや苦しいことがあっても「環境のせいにしない強さ」だ。私は被災地の高校生たちと出会って、環境のせいにしないことの強さを知った。
被災地で出会った高校生たちは、一見絶望的に思える悲惨な状況の中、「何かしたい」と言っていた。
自分にできることを探したり、「自分たちから地域を元気にしよう」と一歩踏み出して活動していた。そこには「環境のせいにしない強さ」があった。
2)一歩踏み出す勇気
新たな一歩を踏み出すのはとても勇気がいる。
22歳の私だって、新しいことをするときや、自ら何かに飛び込んでいこうとするときはいつも不安や葛藤を覚える。
だけど、勇気を出して思い切って踏み出してみると、そこにはきっと新しい世界や新たな発見が待っている。
3)自分の可能性を信じる
どんな素敵な大人に出会えても、結局は自分なのだ。
もしあなたが「自分なんてダメだ」と思うなら、そう思える自分がいるうちはまだ大丈夫、何か思ったときには勇気を出して一歩踏み出してほしい。
感想;
大平光代さん(刺青弁護士)も、叔父さんとの出会いが、立ち直るきっかけになりました。
自分のことを本当に心配してくれ、話を聴いてくれている内にこの人のことを信じてみようと思われたそうです。
著者もある人との出会いが立ち直るきっかけになりました。きちんと自分に向き合って、一人の人間として話を聴いてくれたそうです。
それでいろいろ話をしている内に相談もするようになったそうです。そうしている内に自分の生き方を見つめ直すきっかけになりました。