「最高の自分を引き出す法」 井上裕之著
「最高の自分を引き出す法」 井上裕之著
相手の幸福を願うことで社内いじめを一掃したある女性
潜在意識に憎しみや恨みなどを届けると、その憎しみ、恨みは自分に返ってきてしまうのです。
他人に向けた思いはそのまま自分に向けられる。マーフィーは、これを「鏡の法則」と名付けています。
ある大手企業の社長秘書の女性の例
「あの人は男にだらしない。美人であることを武器にしてまわりの男性に媚びを売り、ついに社長まで籠絡し、秘書の座を奪い取ったのだ。
社長とはきっと不倫関係なのに違いない。そうでなければ、あの若さであそこまで社長に信頼されるわけがない」
社内ばかりか取引先にまでこんな噂を流されれば、たいていの人は心を閉ざし、周囲の人との人間関係を持つことさえ懐疑的になることでしょう。
この女性は「噂は根も葉もないことだ。それを自分がいちばんよく知っているのだから」と噂をまったく気にしない態度を貫きました。
さらに、彼女は周囲の人に、それまで以上に愛を注ぐようにしました。
まわりの人がすべて幸せで健康であるように、毎晩、寝る前にそう願い、幸福そうなみんなと共に、
会社の発展のために一丸となって頑張っている光景を瞼の裏に描き出し、そのまま寝る・・・そんな夜を重ねたのです。
彼女が噂をまったく気にしない様子を見ているうちに、そんな噂は忘れ去られて生きました。
そればかりか、社内や取引先の人たちは、彼女の熱心で誠実な仕事ぶりに改めて気づき、
「秘書に取り立てられたのは彼女の実力と人柄のためだ」と確信するようになっていきました。
実は、噂を口にし出した最初の女性は、噂が消えかかった後も折に触れ、この秘書の足を引っぱりました。
同期だったのでねたみや嫉妬が大きくなっていたのでした。しかし、しだいに会社にいづらくなり退職してしまいました。
こだまでしょうか 金子みすゞ作
「遊ぼう」っていうと「遊ぼう」っていう。
「ばか」っていうと「ばか」っていう。
「もう遊ばない」っていうと「遊ばない」っていう。
そうして、あとでさみしくなって、
「ごめんね」っていうと「ごめんね」っていう。
こだまでしょうか、いいえ、誰でも。
感想;
潜在意働きかけることで、自分の可能性を引き出すとのことです。
引き出し方は、自分の望む姿を言葉にして、そのことだけを思う時間を創ります。
寝る前なども自分の出来ている姿を想像しながら寝ます。
まだ出来ていなくても、今はその途中の段階で一歩一歩それに近づいていると思います。
そうしていると、現状は直ぐに変わらなくても、心に静穏が訪れることで、自分の考えや行動が変わって来ます。
少しの変化が続くと大きな変化に繋がります。
自分が変わったことにより、周りの自分を見る目が変わります。
その結果、自分の周りの環境が変わり、それまでの困難な状況から抜け出しています。
人は自分の思う姿になって行く。自分を幸せにする手引書のように思いました。
小さい時に親や先生や周りから、「お前はダメな子だ」「お前は**だ」と言われて育つと自分でもそう信じてしまいます。
そのため、本来はそんなことがなくても、自分でそう思っています。それが、潜在能力を発揮させていない場合があるように思います。
臨済宗に「人惑」と言う言葉があります。これは、自分の考え方や思いが、実は周りから洗脳されたものだということです。
それから離れる、自由になって考えることだと言っています。