内側から見た富士通「成果主義」の崩壊 城 繁幸著
内側から見た富士通「成果主義」の崩壊 城 繁幸著
制度にはメリット、デメリットがあります。
そしてその制度の運用の仕方でも結果は変わってきます。
富士通では成果主義を導入したが、運用や人の問題でデメリットが大きくでたようです。
成果主義だから上手く行くということはないようです。
富士通では、この制度のために人心が乱れ、優秀な人は退社、社内で疑心暗鬼、目標は簡単なものしか出さない、
難しいことにチャレンジしない、本社(中枢の部署)では常にA評価するなど不公平感、
社内の不満が続出、目標に定めたことしたことしかしない、協力関係が崩れたなど。
結果として業績の悪化に繋がったとのことです。
一番大切なのは、そこで働く人の気持ちが大切だということだと思います。
工場で不良品が続出していて、作業者自身で徹底的に整理整頓清掃をやると、作業者自身が汚さなくなる、
ラインや製品に愛着が生じるなど、心に働くことで、不良品がでなくなるようです。
成果主義が崩壊したというより、成果主義の導入で人心が崩壊したのだと思います。
新しい制度にどれだけ心が伴うかが重要だと改めて思いました。