(身体とこころの)居場所確保

9月末で退職しました。これまで学んだことをHPに掲載しています。

HPの作成やその他の作業は当初自宅で行うつもりでした。ところが、妻が「毎日家にいないでちょうだい」と言われてしまいました。確かに、気持ちはわかります。それまで夕食だけでよかった(朝はバナナ1本、会社で野菜・果汁を500mLとお昼にヨーグルト)のが、お昼も食事を作るとなると大変だからです。

しかし、はたと困りました。居場所がないのです。それまで会社勤めでしたので、職場という居場所がありました。それが無くなったのです。会社を辞めることは、この居場所の喪失でもあったのです。それと名刺も無くなりました。

どこで作業をするか、悩みました。思いついたのは、公的な図書館、大学の図書館でした。

近くの公的な図書館は車で行かないといけない、一日いるような図書館でないとのことで諦めました。大学の図書館はちょっと駅から離れたところにあります。

そこで、気が付いたのはNHK放送大学の自習センターです。幸い近くの駅から徒歩3分くらいにありました。そこでNHK放送大学院の選科コースを申込みました。見学した時に、遠慮がちに職員の方に一日自習センターにいらっしゃる方はおられますか?何人かいるとのこと。

自宅から二駅、駅から歩いて3分、雨の日もほとんど濡れずに行けます。いつも空いていて毎日同じ机に座ることができます。ただ、机のところで飲めないこと、電話できません。会社では当たり前だったことが実はありがたいことだったのだと今、実感しています。一つ問題は、無線通信が時々入らなくなることです。せっかく作成した文書が通信エラーで消えてしまいます。今は、別途保管するようにしていますが。

居場所があるということはありがたいことですね。

アドラー(個人)心理学では、この居場所があることを大切にしています。居場所があると出て行きやすくなります。フーテンの寅さんが日本全国を回ったのも、柴又に居場所があったからだと思います。居場所があるとの安心感があるからこそ離れることができます。子供が親から愛されているとの安心感(こころの居場所)があると親から離れて行動すると言います。

アドラー(個人)心理学

1.自分をありのまま受け入れる。自分を愛することができている。自分が嫌いだととても苦しいです。

2.相手もそのまま受け入れる。相手は相手の気持ちで行動ですから、相手を変えて自分の期待通りに動いてくれるように思わない。

3.自分が何かの役に立っているとの思いができる。人は誰かの役に立っているとの自覚を持てる時に深い幸せを感じると言われています。

居場所があるということの幸せ、身体の居場所とこころの居場所があると良いですね。

人とのかかわりで生まれてくるのでしょう。私をわかってくれている人が、私を無条件(注)に愛してくれる人がいると思うことができた時に、自分の中にこころの居場所ができるのだと思います。

注)良い子の自分だけを愛してくれていると思うと、子供は良い子であろうとします。ところがいずれそれができなくなり、苦しむことがあります。良い子の自分も悪い子の自分も全て、無条件で自分を親が愛してくれていると自覚できると子供は自由に行動できるようになります。

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