本の紹介&感想

「言葉から誤解が生まれる」  飯間浩明著

「言葉から誤解が生まれる」  飯間浩明著
1)音声から生まれる誤解 
 むしょくですか? 無職 無色(めがねのお店で)
2)文法から生まれる誤解
 部長も絵はお上手ですね → 部長は絵もお上手ですね。**はと言うと、他は下手の意味が含まれる。
3)語義から生まれる誤解
 お義母さんは抜け目がない 若い人は良い意味で使っている人が増えてきたが、年配者には悪い意味。
 情は人のためならず この解釈は二つあります。
 本来は、情は人の為でなく自分の為
 多くの人は、情はその人の為にならないと。
 そうすると正しい使い方を言ってもそれはコミュニケーションを取るのには難しい。
 二つの解釈で受け取れることがあると知った上で使わないといけないとのことです。
 役不足も間違って多くの人が解釈している。
4)状況から生まれる誤解
 あちらとは?どちらなのか言っている人と聞いている人が異なってしまう。
5)表現意図から生まれる誤解
 タクシーの運転手が「駅の中まで行きましょうか?」 駅の中、いえけっこうですと答えたら手前でおろされた。
駅の中とは駅の乗り場のことで、手前にお店があるのでそこで降りる人も多い。
6)表現意図から生まれる誤解
 お茶漬けでも(京都)は挨拶言葉で、そのまま受けるとずうずうしいと思われる。
7)話したくない
 外国の先生が教室で暑いから窓を開けてもよいかと前の学生に質問したが、返事がない。
 学生はクラス代表として答えられない。皆がどう思っているかわからなかったから。
8)決まり文句の両面
 世間をお騒がせし、お詫び申し上げます。→本気で言っていないと思われることがある。

読んでいて、誤解は避けられないと思いました。
誤解を避ける方法はただ一つ、おかしいなと思ったら、
相手とコミュニケーションを保ち、相手に確認することなのだと思いました。
相手の言葉を信頼して聞くと曖昧な点はよいように解釈します。
一方、嫌な相手の言葉は悪く考えてしまいがちです。

どんな相手の言葉も、曖昧な点はよいように解釈するとコミュニケーションもよくなるかと思います。
どう考えても、よく解釈できない時は、相手は何か機嫌が悪いことがあった、
相手は誰に対してもそんな言い方している気の毒な人だと思うと自分の気持ちが少しは楽になるかと思います。

戻る