本の紹介&感想

「依存症のすべてがわかる本」 渡辺 登著 & 「食べない心吐く心」 小野瀬健人著

「依存症のすべてがわかる本」 渡辺 登著
・依存症とは生き方の病
・依存症と中毒は、原因と結果の関係
・中毒とは悪い依存が続いた結果、肉体的・精神的に障害され、生きるのに耐え難い状態になること

悪い依存
1.自分のさびしさや悩みに耐えられない
2.自分こそが「安心」を得たい
3.相手の立場や気持ちを考えない
4.そのために相手をコントロールして安心を得ようとする
5.うまくいかないと、身近なもので「安心」を得ようとする
6.エスカレートする
7.依存症になる

依存症の特徴
1.繰り返す
2.より強い刺激を求める
3.やめようとしてもやめられない
4.いつも頭から離れない

依存の種類;共通するのはコントロール障害
1.人への依存
 世話型、職場、DV、パトロン、児童虐待、共依存、教祖
2.プロセスへの依存
 ギャンブル、買物、仕事、インターネット、ケータイメール、  嘘や悪口、痴漢、万引き、恋愛、セックス、リストカット
3.物質への依存
 アルコール、たばこ、過食、ドラッグ

・自分だけでなく、家族や周囲を巻き込む
・すべての依存症に共通するのはストレス

これまでの過程
1.常に援助されていた
2.守ってくれる人がいつもいた
3.失敗や危険は前もって避けられた
4.自分でなにかを決定したことがない

依存症とみなされる8つの診断基準
1.日常的なことを決めるのにも、他人からの多くの助言と保証がほしい
2.生活のほどんどで、他人に責任をとってもらわないと心配
3.支持されなくなったり、認めてもらえなかったりするのが怖いので、他人の意見にノーと言えない
4.判断や能力に自信がないので、自分の考えで計画を立てたり、実行することが苦手
5.他人から愛されたい、支えられたいために、いやなことまで進んでやる
6.身の周りのことも、自分ではまったくできないと思い込んでいる
7.親しい人との関係が終わった時は、自分を支えてくれる次の人を必死に捜す
8.世話されずに放っておかれる恐怖に、非現実的にとらわれる

物質への依存;脳を興奮させて快感を得る
1.嫌なことを忘れられる
2.快感を得られる

プロセス依存;**していれば幸せ
1.解放されたい
2.ワクワクしたい

回復へのルート;結果は本人が引き受ける
1.本人が依存症を自覚することから
2.ワーク&ライフバランスを見直す
3.健康な依存、よい依存へ移行する
4.ストレスの存在と程度に気づく
5.自分で自分をヒーリングしてあげる
6.つき離して「どん底」を見せることも
7.欠けた心を補う「個人精神療法」
8.ヨコのつながりが得られる「グループ参加」
9.物質依存症は四段階治療、入院も

1)依存症を理解する 回復への決意を抱く
2)アルコール、薬物を断つ
3)心の安定をはかる 回復への意欲をもつ
4)社会復帰し、生活を安定させる

  「食べない心吐く心」 小野瀬健人著
摂食障害は意志の弱さではない。"心の傷"が摂食中枢を故障させている。
心の傷は、愛されたい願望を強く否定するもの
拒食はこれほど望んでも叶えられない愛情を拒む行為と見ることもできる
過食は叶えられない愛情を食べることで満たそうとする行為である。
食事制限をするようになって急激に痩せて行くと本人が食べなければ身体が持たないと気が付いても、
もう自分の意志で必要な栄養を取ることが出来なくなっている。
心の傷は親から受けることが多くある。子供を摂食障害にさせてしまった母親は愛情が薄いかといえば、
必ずしもそうでないところがこの病気をわかりにくくしている。

摂食障害を発症する人は、ほぼ例外ない幼児期(4歳〜6歳)に心の傷を受けている。
摂食障害の人の両親は必ずしも夫婦喧嘩をするとは限らないが、夫婦仲に溝があることが多い。
それも母親が父親よりも優位に立っているように思われる。

子供心に夫婦の破城を自分が食い止めようとする。
そのために良い子でいようと努める。
成績がよくないと自分が自分でなくなってします。
母親の評価が娘の自我の成長を阻止む。

摂食障害の治療の4本柱
1.心の傷の癒し
2.親からの愛情の受け直し
3.自我の再構築
4.親の謝罪

・心の傷と愛情の枯渇が摂食障害を招く
・辛い時に自分を責めるプログラムが働く
・摂食障害の人は母を否定し、家族を否定し、自分自身をも否定している。

1.親と離れて暮らす
2.親を全否定する
3.親代わりになってくれる人を見つける

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